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BURNOUT SYNDROMES

BURNOUT SYNDROMESの「青春文學ロック」って?

更新日:

最近、人気爆発しまくっているBURNOUT SYNDROMES。

ファーストフルアルバムも発売し、COUNT DOWN JAPANへの出演も決まり、もう来年は一気に邦楽ロックシーン上り詰めちゃうんじゃないかなーと思っている。

なので、今日はそんな彼らが上り詰めちゃう前に振り返ってみたい。

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BURNOUT SYNRDOMESって?

BURNOUT SYNDROMESは熊谷和海(Gt,Vo)、石川大裕(Ba,Cho)、廣瀬拓哉(Dr,Cho)による、大阪発のスリーピースバンド。

「青春文學ロックバンド」の触れ込みで活動している。

BURNOUT SYNRDOMES。バーンアウトシンドロームって読む。日本語で燃え尽き症候群のことだ。鬱病の一種にカテゴリされるらしいぞ。うちの職場にもよくいる。

青春文學ロック

青春文學ロックってなんじゃい。

僕のこゝろの奥のピュア部がそう叫んでいたので、彼らの文學要素をちょっと整理してみた。

1. 文學少女

「青春文學ロック」なる語を理解するには、この曲が一番分かりやすい。「あ、青春文學ぅー!」ってなると思う。

これでもかってほど近現代小説タイトルが詰め込まれてて、ちゃんと歌詞の中で文脈つくっててめちゃくちゃおもしろい。チョイスも近代文学中心で渋め。

ちなみにこんな感じの歌詞。

朝 食堂で吸う一さじのスウプと
鳴り響くさびしさと "好き"という絶望の中では
『檸檬』も『蜜柑』も『斜陽』も『河童』も
『こゝろ』も『破戒』も『夜間飛行』も
『銀河鉄道』も『砂糖菓子』も 君と過ごした青春全部が
『限りなく透明に近いブルー』だ

それにしても「君と過ごした青春全部が『限りなく透明に近いブルー』」ってなんだ。

あれ薬と性行為にふける退廃しきった若者の話だぞ。やべえ青春してんな。村上龍みたいな青春送ってるやつは大体ブタ箱に送られてる。ブタ箱文学。

あとPVからあふれる青春文學感もすごい。歌詞を画面いっぱいに貼り付けて感受性揺さぶってくる。こんだけ完成度高いと岡崎体育も殴り返せる。

2. ファーストフルアルバム『檸檬』

彼らのファーストフルアルバム『檸檬』が11/9、発売になった。

梶井基次郎の『檸檬』っていう小説がモチーフだ。高校ぐらいの教科書にも載ってること多いので、読んだことある人もいると思う。

ちなみに『檸檬』は、果物屋で買った檸檬を、爆弾に見立てて本屋に置いて出ていくっていう陰キャラの暗い遊びの話だ。年に1回はこじらせサブカルがどこかの本屋で同じイタズラやってる。お店の人もさぞ迷惑してるはずだ。

間違ってもこのCDを本屋に置いていくような暗い遊びはしないでくれ。本屋さんは本屋さんなんだぞ。

すごく梶井基次郎の話しちゃったが、このアルバム、めちゃくちゃ良く仕上がってると思う。

個人的には特に表題曲の『檸檬』が気に入っている。ムソルグスキーの『プロムナード』ってクラシック曲の一節を初っ端に引っ張ってきてる曲。

小説の『檸檬』のように、憂鬱な感情表現で冒頭始まり、爆発したように楽器隊・コーラスがなだれ込む展開で、オマージュとしてめちゃくちゃ洗練されていてかっこいい。

ぜひ手にとってCDを聴いてみて欲しい。

3. ライブ

彼らのライブ、めちゃくちゃエフェクターやアンプとかの機材に凝ってて、同じライブは二度とはしない勢いでアレンジを変えてくる。

詳しくはライブに実際に足を運んで観て欲しい。

で、個人的にはここが興味深いんだけど、彼らの標榜する「文学」には、

「何度も同じ楽譜で同じ曲が演奏される音楽」や、「何度もレシピ通りに同じメニューが作られる料理」があって、どうして「何度も同じことが同じ言葉で書かれる小説」がないんだろう?

という伝統的な問題意識・問いかけがある。

で、文学には「 何度も同じことが違う言葉で書かれる小説 」はたくさんある。多くの作家が、ある一つのテーマに極端なまでのこだわりをもって、同じテーマで色々な物語を書いている。

そして、そうやって小説家が考え抜いたテーマはアップデートされ、洗練されていく。

そんな意味で、BURNOUT SYNDROMESが「何度も同じ曲を違う方法で演奏する」スタイルは、まさしく文学に寄り添った営みだと思った。彼らがそういう問題意識を持っているかどうかは置いておいて。

異文化交流

ここまで、BURNOUT SYNDROMESの「青春文學ロックってなんじゃい」ってことで、彼らの文學要素を取り上げてみた。

逆に文学では最近、音楽の方法論が輸入されていっていて、いまや文壇のトップを走ってる町田康や川上未映子はもともと音楽畑の人たちだ。

小説にも、「言葉を音で再生して気持ちいいか」といったリズム重視の価値観が取り入れられていっている。

ある作家は「「文学」って堅苦しいから「文楽」って呼ぼうぜ」みたいなことも言っている。

文学の側は、随分色々なことを音楽にならっている。

僕は反対に、音楽が文学の方法論をもっと取り入れてもいいんじゃないかなーと常々思っていた。たとえば、洋楽の翻訳(というかローカライズ)とか、ガシガシすればいいのに、と。

BURNOUT SYNDROMESには、そんな異文化交流の旗手になってくれる予感がある。

さいごに

そんなわけで、「青春文學ロック」と銘打って、大々的に他カルチャー混交の道を突き進んでくれているBURNOUT SYNDROMESには色々な意味で期待している。

少なくとも来年、ファーストフルアルバムを引っさげて、彼らにとって飛躍の年になることは間違いない。その勢いのまま突き抜けて、邦楽ロック界に一つ風穴を開けてほしい。

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